ITP関連 まとめ

【ITPの最新治療】宮川義隆先生の講演情報まとめ 血小板減少者に役立つ情報

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病院の待ち時間が退屈すぎて、院内にネットカフェをつくったら良いのになぁと思っています。

なまけサバイバーです。

先日、運よくTwitterで講演会の情報が得られたので行ってきました。

病状が不安定だと参加できないですからね。ツイてる!

 

【ITP患者会なんくるないさー】さんが主催の会。

 

SLEの僕でもネットからの申し込みで無料参加することができましたよ。

※資料が必要な方は500円で購入。

 

講演をしてくださった先生は宮川義隆先生です。

 

宮川先生は血液内科の権威の偉い先生で、

僕が脾臓摘出をする際にセカンドオピニオンでお世話になった先生です。

 

実際に話をしてみて感じたことは、よくある医者のイメージの真逆。

 

とても穏やかで、偉そうにせず、ちゃんと患者の訴えを聞いてくれる。そのうえ励ましてもくれるという、滅多にいないタイプの先生ですね。

 

僕は色んな病院で多くの医師と接してきましたが、こういう先生はお会いしたことがありません。

治療について疑問に思うことや、行き詰っている方はセカンドオピニオンに行かれると良いと思います。

 

参加者は、全体で50人くらいいたかな。

講演をしてくださった先生は2名で、前半は小児ITPの講演、後半は成人ITPの講演。

 

僕は成人の方だけ参加しました。

 

患者さん自身と、あとはご家族の方が参加されていましたよ。

 

東京都大田区で開催でしたが、近隣他県の方や関西の方から来ている方もいました。

かつての僕のように参加したくても病状的に難しいという方も少なくないかもしれませんね。

 

そんな方のためにも、運よく参加できた僕が情報をまとめます。

この情報が役立ちますように!

 

では、さっそく本題に入ります。

 

ITPとは?といった簡単な情報から、臨床的な話まで色々と話しをしてくださいました。必要と思われるところを情報としてまとめておきます。

 

紹介されている薬についての記事は既にレポートしているので、本記事ではサラッと書いてあります。

詳細が気になる方はそちらをご覧くださいませ。

 

血小板の目標値

血小板の正常値は15万~40万であるが、これは健常者の場合。

ITPの治療開始の目安は血小板が3万以下、または出血症状がある場合。

 

男女とも3万以上あれば日常生活には困らない。

 

デスクワーク:2~3万

肉体労働:5万

スポーツをするなら:8万

 

簡単な抜歯 3万以上

小さな手術:5万以上

大きな手術:8万以上

 

 

女性の場合

 

・妊娠に関しては1万以上あれば一応はOK。ただし、本人の身体症状に合わせて出産前に血小板をUPさせる必要があることもある。

 

分娩(経膣):5万以上

分娩(帝王切開):8万以上

 

月経が辛いということであれば5万以上あると症状が楽になる場合が多い。

 

生活状況に応じて目標とする血小板値を決めていく。

宮川先生の外来では2万でも無治療で日常生活を送っている方がいるそうですよ。

 

受給者証の更新について

近年、指定難病の数が急増している。

 

そのため、以前は受給者証が使えていた方が更新できないケースが増えている。

昨年は、ITPで受給者証を持っている方の2~3割が更新できなかったそうです。

 

ステロイドだけで治療できている人は、通らないということも言っていました。

 

よりお金のかかる患者、つまり金銭的負担の大きい方が優先ということ。

これは国の財政状況を考えると仕方ないことですね。

 

SLEの方でも更新できなかったという声がチラホラ聞こえてきています。

 

治療

2019年に改訂。

2012年から7年ぶりに治療のガイドラインが改訂になった。

 

発症したら、まずは

①ピロリ菌除去

除菌により血小板減少が無くなる場合があるため。

 

②ステロイド

 

プレドニンを1㎎/体重1㎏あたりで投与。

そこから10㎎以下や7㎎以下を目指していくというもの。

 

ちなみにアメリカでは、初期治療の際、2ヶ月で0㎎まで下げるそうですよ。

 

③脾臓摘出

日本では全体の15%の方が実施。僕もやりました。

 

これは70%の方に有効。

脾臓摘出を薦めるのは「根治を望む方、ステロイドの服用を継続したくない方、妊娠・出産を希望する方」とのこと。

 

僕の場合は、あらゆる治療の効果がみられないため、最後の手段として脾臓摘出をしました。そういうケースもあります。

 

デメリットは免疫力低下。効果がみられなくても脾臓は元に戻せない。

 

④トロンボポエチン受容体作動薬

これはレボレード・ロミプレートという薬で、骨髄を刺激して血小板を作る働きを活性化させてくれるものですね。

 

使用率は

レボレードが80%

ロミプレートが20%

 

使用から2週間で効果が出る。

ステロイド服用中の約8割がステロイドを減量でき、そのうち約半数が中止できる。

 

その結果、脾臓摘出の回避、糖尿病の改善、日常生活の質の向上が期待できる。

 

デメリットとしては、中止すると2週間で効果が切れること。

薬剤費が年間で200~400万円と高額であることが挙げられる。

 

難病申請をして医療費助成がされないと厳しいですね。

 

⑤リツキシマブ

リツキサンという点滴治療です。僕もやっています。

 

血液内科医の中でも使う派と使わない派が半々に分かれている。

20年ほど前は抗がん剤として使われていたが、現在は免疫抑制剤として認識されている。

 

6割の方に有効。

効果は平均2年、その後は再発した場合には再投与をする。僕はこのパターンです。

 

 ITPの予後

子供の場合は、80%が自然に治癒。

大人の場合は、1年以内で10%が自然に治癒。

その他、3~5%の方は、次第に血小板が上がる傾向が見え、自然治癒に向かうという運の良い方もいる。

 

新薬について

現在、アメリカ・ヨーロッパで治験が開始されているものが3つあるそうです。

 

日本では、今年から2種類の治験が開始される予定とのこと。

一般的な治療薬として流通するとしても、治験開始から3年くらいはかかるそうです。

 

圧倒的な成果が出る治療薬が開発されることを願っておきましょう。

 

 質問コーナー

講演の後に、質問コーナーとして多くの質問を受け付けてくださいました。

 

みなさん悩みが深く、それぞれの悩みをぶつけていました。

軽いセカンドオピニオン状態でしたね。

 

全体的に個人的な相談が多かったのですが、その中から参考になりそうな部分を紹介します。

 

  1. レボレードが効かなくなってくることはありますか?

耐性ができるということはありません。ステロイドを併用している方で、ステロイドを下げたことで血小板が下がることはあります。

 

レボレードを最大量使っていても効いていないという方が稀にいて、処方薬をチェックしてみると「鉄剤」や「酸化マグネシウム(下剤)」を併用してしまっているケースがある。

 

それらの薬を一緒に飲むと効果が無くなってしまうため、そういう注意が必要。

医者がうっかり忘れて処方している場合もあるため、確認をする必要がある。

 

  1. レボレードと一緒に食べてはいけない食材はあるか

乳製品は薬を飲む前後4時間は飲食禁止。

 

それ以外の食事であれば問題なし。

ただしサプリメントはNG。これは、含有量が圧倒的に多いため。

 

  1. 血小板が低くて歯科受診を断られてしまって困っています

小さな歯医者では断られてしまうことが多い。主治医に相談して紹介してもらうのが一番良さそう。大きな病院では口腔外科が入っているので受けてもらえることが多い。

 

僕は詰め物が取れて虫歯が見えている状態で1年治療できなかったことがあります。

 

  1. ITPの方がやった方がいいこと、やってはいけないことはあるか

やった方が良いことはない。

やらない方がいいことはロキソニンやバファリンなどの解熱鎮痛剤を飲むこと。血小板が下がるためNG

飲む場合はアセトアミノフェン(商品名:カロナール)が良い。

 

  1. 頭内出血は、どれくらい起きているか

日本では、年間に数例。ごく稀とのことで、ふつうは起きないそうです。良かった・・・

 

具体的には、いかなる治療をしても血小板1000が続いて出血傾向のある方。こういう状態の方に起きることがある。

 

  1. ITPが悪化する場合はどんな時ですか?

病状には波があるものだが、ウイルス感染によって悪化する。

たとえばインフルエンザなどにかかると免疫のリンパ球が活性化するために一気に血小板破壊が進む。

 

その他は、一気に血小板が低下することは少ない。(先生、僕そのパターンなんですけど・・・)

 

宮川先生と再会

 

講演会が終わり、会がお開きになった後で宮川先生にご挨拶に伺いました。

 

今の病院から宮川先生に連絡をしてもらっているので、その後のことも伝わっています。

とはいえ、自分でご挨拶をしたいと思っていました。

 

ついに、そのチャンスが来た!

このチャンスを逃すわけにはいかない!

 

サッと宮川先生に近づき、声をかける。

 

「宮川先生、以前セカンドオピニオンでお世話になりました●●です。」

 

「・・・・・あぁ~・・」

 

「おかげさまで脾臓摘出して、リツキサンもして、以前よりは血小板が落ち着くようになりました」

 

「それは良かったね~。」

 

あぁ先生、完全に忘れてるぅぅーー!(^O^)

 

以前、お会いしたのは約2年前。

 

重症患者が全国から集まってくるだけあって、かなり色々な患者を相手にしていることでしょう。

 

けっこうインパクトある患者だと思っているのは自分だけというパターンだった。

 

何はともあれ、お世話になった先生に報告と感謝を伝えることができて良かった。

 

感想

このたび、初めて患者会・講演会というものに参加しました。

 

小学生のような感想ですが、一言で言うならば「参加できて良かった」です。

 

一番大きかったのは、患者さんのリアルな声を聞けたこと。

自分以外にも、辛い経験、悩み、不安、恐怖を抱えている方が大勢いるということが実感できました。

 

泣きながら家族の相談をされている方もいらっしゃいました。

深刻に悩み、泣いていた方より自分の方が明らかに悪いという点は複雑な心境でしたが・・・

 

大変な思いをしている人は、自分だけじゃない。

当たり前のことだけれど、それがヒシヒシと伝わってきました。

 

普段は自分のような状況の方にお会いする機会が全然ありません。

発症して4年になりますが、SLEの方にお会いしたのは2人だけです。

 

自分ばっかり辛いと感じたり、誰にも分かってもらえないと感じることもあると思います。

そういう方は患者会に参加してみると良いと思いました。

 

頻繁にあるわけではないので、タイミングが合うなら参加してみることをオススメします。

 

雨の中、片道2時間弱かけて行った甲斐がありました。

 

こういう会に参加できたことに感謝です。

ここまで体調が安定してきてことに感謝です。

 

ありがとうございました。

 

以上、なまけサバイバーでした!

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