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血糖値を抑えるための知識まとめ。血糖コントロールと食事方法

投稿日:2017年11月10日 更新日:

自己管理不足からの糖尿病には絶対になりたくない、なまけサバイバーです。

糖尿病や血糖値について勉強したことをまとめます。

血糖値を抑えるための知識まとめ

 

血糖値

 

●空腹時血糖値●

検査前に見る項目。血糖値の影響を排除するために、前回の食事から9時間、何も食べない状態で計測する血糖値。

 

●HbA1c●

血液中のヘモグロビンのうち、糖と結合したものの割合を調べる。過去1〜2ヶ月間の平均値を知ることができる。

 

6.5%以上で要受診、5.6%以上で特定保健指導の対象。

 

※HbA1cは正常値だけど空腹時血糖値が基準を超えている場合もある。

 

どちらか一方が安定していても安心とは言えない。

 

2型糖尿病を発症した早期の段階では、空腹時血糖値が正常域であっても「食後血糖」が見られることが判明している。

 

●食後高血糖●

食事をすると、食物は小腸表面の消化酵素によって最終的にブドウ糖まで消化される。

体内の細胞にエネルギー源として分配するため血中に入るが、この血液中に入ったブドウ糖のことを血糖と呼んでいる。

 

健常者でも、食後は一時的に血糖値が上昇するものの2時間もすれば140 mg/dL未満に落ち着く。食後2時間たっても血糖値が140 mg/dLを上回る場合は「食後高血糖」と定義される。

 

※検査としては75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)という検査が行われる。

 

これは空腹時に75gのブドウ糖を摂取し、摂取後30分、60分、90分、120分の血糖値を調べ、血糖値が正常に下がるかどうかを見て食後高血糖の判定をするというもの。

 

健常者であっても炭水化物や糖質を含む食べ物を食べれば、食後血糖値が上がりやすくなる。高血糖の原因が炭水化物の摂取量が多いこと自体にある場合もある。

 

●食事以外の血糖値上昇の要因●

 

食事をしていなくても血糖値は上昇する

風邪、疲労、睡眠不足、過度のストレス、生理前などの体調不良時にも血糖値は上昇する傾向にあります。それは血糖値をコントロールするホルモンの影響による。

 

●ホルモンと血糖値●

 

血糖値を上げるホルモン

 

成長ホルモン

2甲状腺ホルモン

3グルカゴン

4アドレナリン

5コルチゾール

 

血糖値を下げるホルモン

 

1インスリン

 

血糖を上げるホルモンに対し、下げるホルモンはインスリンのみとなっている。

 

また、副腎皮質ホルモン(ステロイド)といった薬品にも血糖値を上昇させる副作用が存在する。

 

食後高血糖の影響

 

●高血糖と疲労・倦怠感の関係●

血糖はインスリンに分解されることで細胞のエネルギーとなるが、糖尿病の場合はインスリンが働きにくいため高血糖状態が続きやすい。

 

すると、血糖をエネルギーとして活用することができない状態になるため疲労感、倦怠感が出やすくなる。

 

・高血糖と強い眠気

食後2時間後の血糖値が140mg/DL以上になると、尿中に糖が排出されるようになる。

 

余分な糖を薄めようとして腎臓が水分を多量に排出する際に、エネルギー源である糖が尿と同時に失われるため、空腹感や眠気を感じやすくなる。

 

高血糖を原因とする眠気は、食後2時間後の血糖値が高い食後高血糖(+)の患者に多く見られる症状となっている。

 

・高血圧

高血糖状態では血液の浸透圧が上がるため、それを薄めようと細胞内から血中へ水分が移動する。血液量が増えた結果、血管を圧迫するため血圧が上がる。

 

・動脈硬化関連疾患リスク

高血糖の状態だと、善玉コレステロール値が下がり、中性脂肪が増える傾向にある。

 

血中の余分なブドウ糖は血管壁の炎症を亢進する作用があるため、慢性的な呼応血糖は動脈硬化を起こしやすくなる。

 

動脈硬化からの関連疾患として虚血性心疾患、脳血管疾患などのリスクも必然的に高まる。

 

※空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きく、血糖値が乱高下する状態では動脈硬化のリスクが非常に高まることも知られている。

食後高血糖の原因

 

食後高血糖が起こる主な原因

 

・インスリンの分泌が少ない

・分泌するタイミングが遅い

 

血糖値を下げるインスリンの働きがよくないと、血液中にブドウ糖が溜まるため、血糖値が高い状態が続いてしまう。

 

※中性脂肪が高い状態が続くとインスリンの分泌が悪くなる(肥満大敵)

 

食後高血糖対策 食事編

 

血糖値の急上昇を防ぐために、必要なこと

 

  • 出来るだけ食事では、食物繊維から先に食べる、
  • 一度にたくさん食べないようにする
  • ゆっくりと食べる
  • 間食をやめてみる
  • 食後に運動をして血糖値の低下

 

①食事の仕方を工夫する

 

炭水化物ばかり食べて血糖値を上げないことは大前提として、どのような食べ物を食べるかが重要となる。

 

また、食べる順番や食べ方に関しても工夫が必要。

 

食物繊維を多く含む食べ物と、糖質指数(GI値)の低い食べ物を摂ることで、糖質の吸収をゆるやかにすることで食後の血糖急上昇を防ぐこともできる。

 

血糖値(グルコース)スパイク

食後に血糖値急上昇してしまう状態をグルコース・スパイクと呼ぶ。

普段は血糖値が正常であっても、食事後に血糖値が急上昇する状態のこと。

 

食後1時間以内に血糖値が140ml/dlを超える場合であり、時間経過により正常値に戻る特徴がある。

 

グルコーススパイクは自覚症状が、ほとんどないため検診でも見つかりにくいが、糖尿病でなくてもグルコーススパイクの状態にある方は少なくないと言われている。

 

※「検診で『正常』といわれた人の約2~3割が血糖値スパイクである。」という調査結果もあります。

 

※「糖尿病」といわれたことがなくても、血糖値スパイクが起こっている可能性があり、これを放置した場合、急性の脳梗塞や心筋梗塞になったり、さまざまながんを引き起こしたり、認知症の原因になるなど、血糖値スパイクでない方と比べるとおよそ2倍の発症リスクがあると言われている。

 

※マウスの実験より

恒常的に高血糖の個体より、血糖値を急上昇させた個体のほうが、血管へのダメージが大きかったことが判明

 

グルコーススパイクを防ぐための方法

 

GI値の低いものを食べる

 

血糖値の上がりにくい低GI・GL食品を食べる

 

食材には、血糖値が上がりやすいものと上がりにくいものがあり、GI(Glycemic Index:グリセミック・インデックス)という基準が参考になる。

 

GI(Glycemic Index:グリセミック・インデックス)値とは、食品を摂取してから2時間後までに血液中に入る糖質の量を計ったもので、血糖値の上がりやすさを示す。

オーストラリアのシドニー大学でのGI値の定義

 

70以上は高GI食品

55~70は中GI食品

55以下は低GI食品

 

GIが高い食品は、一気に血糖値を上昇させるため、血液中の糖の処理に多量にインスリンが分泌されたり、分泌が追いつかなくなるという現象が起こる。

 

逆にGIが低い食品では、糖がおだやかに取り込まれ、血糖値の上昇もゆるやかになるため、インスリンも分泌しすぎることなく、糖はすみやかに組織に吸収される。

http://www.otsuka.co.jp/health_illness/gi/question1/

 

GL値とは? 

 

GL値(血糖負荷指数)というのは、食品100gが含む糖質量にGI値を積算して算出する数値。GI値よりも正確に血糖への影響が比較できるとされる。

 

GL = 100g中糖質量 GI ÷ 100

GL値の計算は100g中の糖質量を使用している

 

GI値に、その食品1食分の糖質量を加味した数値。指標として、GI値よりも信頼度は高いと言われいる。GL値10以下の食品が、低GL食品と言われている。

10以下なら安心

11~19は要注意

20以上は厳重注意

 

※高GI食品の例

血糖値を上げやすい高GI食品

 

炭水化物

白米、食パン、フランスパン、もち、うどん、ラーメン、パスタなど。米や麦などは、精白されているものの方が高くなる。

 

野菜類

じゃがいも、にんじん、かぼちゃなど。じゃがいもとにんじんは特にGI値が高いといわれている。

 

乳製品・卵

加糖練乳、アイスクリームなど。

 

その他

チョコレート、ショートケーキ、どら焼きなど。お菓子類は、GI値の高いものが多い。

 

日々の食事を低GI食材を選んで食べることで、食後の血糖値が急激に上がらないようコントロールしやすくなる。

 

ポイントは摂取しすぎないこと。

 

※GI値・食品参考サイト

http://club.panasonic.jp/diet/calorie_control/gi/foodlist.html

http://www.skincare-univ.com/article/010561/

 

※マロニーはGI30、GL10の食品

 

食べ方・タイミングを工夫

食材の選び方や食事のタイミング、食べ方に気をつけるだけでも、血糖値の昇を防ぐことができる。

 

普段している食べ方を見直してみよう。

 

①1日3食、規則正しく食べる

 

1日3食を原則とし、食事量に極端なムラができないようにすることが肝心。

どこかでドカ食いをすると、それだけ血糖値は急上昇しやすくなる。

 

寝ている間はエネルギーを消費する量が少ないため、夕食の量は日中より控えめにする方が良い。

 

間食を控える

 

糖分の多いお菓子は血糖値を急激に上げやすく避けた方が良い。

 

間食を減らすよう意識しながらも、どうしてもおやつが食べたくなったら、できるだけ糖分の少ないものを選んで食べましょう。

 

 

食べ物では、無塩のミックスナッツやピスタチオなどがオススメ

飲み物はできるだけ無糖のものを選ぶようにする。

コーヒーやハーブティーは無糖であっても味がしっかりあるので満足感が得られやすい。

③食物繊維の多いものから食べる

 

食物繊維の多いものから食べると食べ過ぎも血糖値の上昇も抑えられる。

 

ワカメや昆布などの海藻類に多く含まれる水溶性食物繊維は、ほとんど消化されずに消化管内をゆるやかに移動する特徴がある。

 

糖質と一緒にとると、糖質の消化・吸収を遅らせる働きがあるので、食後の血糖値上昇を防いでくれる。

 

また、食物繊維は胃の中で膨らむ性質があるため満腹感が得られやすく、食べすぎを防ぐ効果も期待できる。

 

④野菜から食べる(ベジファースト)

食物繊維が多く含まれている野菜、きのこ類、海藻類を食べてから、肉や魚、最後にごはんやパンなどの炭水化物(糖質)、といった順番で食べる食事方法。

 

野菜が苦手な場合は、同じく糖質の吸収を抑える働きを持つ乳製品や豆類、酢を摂るようにする。これらの食品でも血糖値の上昇を防ぐことができる。

 

※炭水化物を摂る前に肉類を食べることで消化管運動が緩やかになるホルモンが分泌され、血糖値の急上昇を抑えることができる(糖分が腸に届く速度を抑えられると考えられている)

 

逆に糖質が豊富な食品から食べると血糖値が急上昇しやすく、インスリンが大量に分泌される。

インスリンは過剰な糖を脂肪に変えるため、インスリンの分泌が多いと脂肪を溜め込みやすくなる。

 

⑤ゆっくり食べる

 

急いで食事すると、インスリンの分泌が血糖値の上昇に間に合わず、血糖値が高くなりやすくなる。

 

ゆっくりとよく噛んで食べることで満腹感が増し、食べすぎを予防する効果が期待できる。

 

自己管理不足で糖尿病になったり、新たな合併症を招くのは残念なことです。できるだけ自己管理をして防げる合併症は防いでいきましょう!

 

なまけサバイバーでした!

 

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