朝食の取り方で、一日の血糖値上昇を抑えることが出来、生活習慣病を予防できる。
【糖尿病】治療は薬以上に食事・運動の方が大事と言われています。
そして、血糖値のコントロールは薬よりも食事の方が圧倒的に大事とも言われています。
では、血糖値上昇を抑える食事方法をまとめていきます。
そもそも血糖値とは?
血液中のブドウ糖の濃度のこと
朝食は、血糖値を緩やかにする食事をすることが大事。
メリット:太りにくい身体・病気になりにくい身体をつくっていきやすい。
なぜ太るのか
大量の炭水化物(糖質)を摂取しがちだから。それにより血糖値が急上昇。身体にとって危険なのでインスリンが分泌することで血糖値が下がる。
インスリンってなに?
インスリンは、すい臓から分泌されるホルモン。
働き
①ブドウ糖を肝臓や筋肉に運んで取り込む作用→血糖値が下がる
②余ったブドウ糖を脂肪細胞の中に蓄えておく
→蓄える量が増えすぎると【太る】
ブドウ糖が増えすぎると、血管病変に結びついてくる。
インスリンはブドウ糖の案内係というわけです。
血糖値上昇を緩やかにする食べ方とは!?
食事による血糖値の変化(研究)
1食・2食・3食/1日 の人では、3食食べる人が一番血糖値の上昇が緩やかで、1食の人では一番血糖上昇が激しくなる。
3食/1日食べることが血糖値上昇を緩やかにする前提条件になるということですね。
(セカンドミール効果)
血糖値の急上昇を抑える朝食検定 9問
第1問 血糖値の上昇を緩やかにする朝食はご飯を一回〇〇する
答え:冷たくする
暖かいごはんの【でんぷん】は冷やすことにより、消化されにくい「難消化でんぷん」に変化する。
それにより血糖値の上昇が緩やかになる。
炊いた後おいておいた常温のごはんでは効果がないそうです。
第2問 A温泉卵 B海苔 C山芋 この中で血糖値上昇を緩やかにするものは?
答え:山芋(温かいご飯と一緒に食べる)
山芋のネバネバ成分である水溶性食物繊維が、胃にバリアを張って消化を遅らせてくれるので良いそうです。
山芋のジオスゲニンという物質が、血糖値を上げにくくしてくれるという効果が動物実験では見られている。
食べ合わせ最強のコラボとして山芋・納豆・オクラをミックスした丼が紹介されていました。
第3問 血糖上昇を抑えるため、味噌汁の具材を〇〇する
答え:大きくカットする
これにより、ゆっくり食べることができ、ゆっくり吸収される。
栄養士さん推奨の咀嚼回数は、30回。
・味噌汁の塩分取りすぎ対策
1、ダシを多く使って塩分調整・
2、野菜をたくさん食べることで、カリウムを摂取し、ナトリウムの排出を促す。
第4問 血糖上昇を抑える朝食は?A焼き魚 Bベーコンエッグ
答え:A焼き魚
魚の油である
DHA(ドコサヘキサエン酸)
EPA(エイコサペンタエン酸)
という成分に
【インスリンの分泌UP】の効果もある。
【動脈硬化】を防ぐ効果がある。
第5問 塩分の取りすぎると血糖値が上がる理由は?
答え:しょっぱいもの(漬物などの塩分濃度が高いもの)を食べると、ご飯の摂取量が増えやすく、それによって血糖値が上がりやすくなる。
第6問 血糖上昇を抑える食パンの食べ方 A焼かない B焼く
答え:B焼く
ご飯と反対に、焼いた時に難消化性でんぷんが増えるため。
・焼いたパンにバターを塗ると、血糖値は上がりにくくなる。
バターに入っている油の特徴は一般的に胃から腸への移動時間が長いので、消化がゆっくりになるので、血糖値上昇が緩やかになる。
・パンにはハチミツを塗ると良い
ハチミツの主成分は果糖(果物に含まれる糖分)
果糖は吸収が遅く血糖値が上がりにくい。
ブドウ糖だけ摂取で血糖値が100UPするとしたとき、ハチミツは50程度だそうです。
第7問 サラダにかけると良いドレッシングは?Aフレンチ Bノンオイル
答え:Aフレンチドレッシング
ポイント
1、油
フレンチドレッシングの原料はオリーブオイルのオレイン酸に【GLP-1】を分泌させる働きがある。
【GLP-1】は、インスリンの分泌を促進する作用がある。
2、酢
お酢に含まれるクエン酸・酢酸にも消化スピードを遅くする効果がある。油と酢の相乗効果が期待できるそうです。
・オススメの食べ合わせ
サラダにツナを追加すると良い
ツナを食べると、【インクレチン】というホルモンが出て、インスリンの分泌が促されるので、血糖値が下がりやすくなる。
第8問 朝のコーヒーはいつ飲むのが良いかA食前 B食中 C食後
答え:C食後
ポリフェノールの効果で血糖値が上がりにくくなる。
・食前に飲んでしまうと、カフェインの作用で
①インスリンの働きをブロックしてしまう
②アドレナリンの分泌が良くなる
より血糖値が上がりやすくなるので、食前に飲むと逆効果。
第9問 野菜ジュースはいつ飲めば良いかA食前30分 B食中 C食後
答え:A食前30分
野菜ジュースに入っている糖の量が少ない。
少量の糖が30分前に飲むことで、インスリンが徐々に働いてくれるので、血糖値がゆっくり上がる準備が出来る。(コップ1杯200ml程度が適量)
フルーツ食べるのはいつが良いか
食前:食物繊維や消化酵素を抑える成分が入っている。
先生の研究では、食直前にリンゴを皮ごとすって食べると、血糖値の上昇がゆるやかだったという結果が紹介されていました。
おまけ
ヨーグルトを朝食に食べると、血糖値の上昇が抑えられる。
乳製品に含まれるホエイ(乳清)に血糖値上昇を抑える効果がある。
参考
林修 今でしょ講座! 2016.4.12放送
血糖値上昇を抑える朝食の食べ方
城西大学 薬学教授 金本 郁男先生