「困ってる人」(大野更紗さん著)を読んでみた。書評というと大袈裟になってしまうので、私が思ったことをサラッと正直に書きたいと思います。
筋膜炎脂肪識炎症候群と皮膚筋炎という難病を併発した大学院生の女性の闘病記です。
正直に思ったことは、病院をたらいまわしにされたりして、もの凄く気の毒だったなということ。同じ自己免疫性疾患の患者として苦痛のレベルが全然違う。
25歳という、私が発症した時よりさらに若い方の本なので、それだけで色々と苦しかったことが伺えます。
麻酔無しで筋生検されたり、皮膚を切り取られたり、想像を絶する痛み・苦痛を味わってきたことだろうと思います。
そして、長いこと診断がつかなかったりしたらそりゃ死にたくもなるだろう。
本当に毎日が苦痛のオンパレードで、正直かなり重い内容。
読んでいるだけで落ち込んできそうなほど、ものすごく重い深刻な内容・症状を綴っている。
それにも関わらず独特のタッチで軽快に明るく、笑いも入れながら描いているところにスゴさを感じました。
個人的には、現在入院されている方、難病の方、闘病中で【苦しんでいる方】に出来たら読んでいただきたい作品です。
【こんなに苦しんだ人でも今、生きているんだから自分も大丈夫だ】と思えるには十分な1冊だと思います。