脾臓摘出手術レポート⑤5日目 血小板減少患者 ITP
【身体症状】
お腹は相変わらず痛いものの、横向きを経由してベッド柵を利用すれば起き上がりはサッとできるようになってきた。
背中の曲がったおじいちゃん状態でヨボヨボ歩きをしていたけれど、背筋が伸ばせるようになった。
腹部の痛みが落ち着いてきた証拠だ。
【デイルームで作業】
4時に起床
ステロイドの量が多いこともあり、あまり眠れていない。
今朝からはデイルームで作業をしている。
今まではパソコンを開くことができなかったので、ここ数日あった出来事をまとめた。
あんなに痛かったというのにデイルームでパソコンを打てるようになるとは、それだけ全身状態が良くなってきた証拠だ。
人間の回復力のすごさを感じる。
【血小板推移】
主治医
「今日の血小板は32万でした。血小板がどんどん上がっているので、どんどんステロイドを下げていくことにします。ネオーラルは今朝の採血で肝臓の数値が上がっていたことと、血小板が上がり続けているので中止しました。たぶん問題ないですから。」
「昨日は水溶性プレドニン20㎎を3回滴下し、60㎎でした。今日から20mgを午前・午後で40㎎にします。近々30mgにしてあとは内服に切り替えですね。」
僕
「分かりました。脾臓が大きくなっていなかったのに、こんなに効果がでるなんて夢のようです。ものすごく異常に上がっている感じがしますけど、本来は正常値ですよね。」
主治医
「そうですね。45万までは正常値ですから大丈夫ですし、血栓の心配は100万くらいまでは大丈夫です。脾臓が思っていたよりも血小板を破壊していたというのが今回分かったことですね。あまり経験がないけど、脾臓が大きくなってなくても、これだけの差があるということが分かりましたね。」
脾摘の効果が明らかに出ていることは喜ばしい。
手術前、さんざん疑ってしまっていた自分が恥ずかしいな。
いや、でもね。今までがあまりにヒドかったからね。
ステロイドを下げる過程で血小板がどうなるかが問題だけれど、今の反応を見る限り今までのような状況にはならないと思われる。
正直、全く期待をしていなかった治療がここまで効いてくれてツイているとしかいいようがない。
何て幸運なんだろうか。
とにかく最高の気分だ。
【外科回診】
外科の医師が現れた。
外科医
「調子どうですか?」
僕
「昨日から調子が良くなっています」
外科医
「いいですね~。じゃあ、午前の回診でドレーンチューブを抜いてしまいましょう。順調ですね。」
お腹に繋がっているドレーンチューブ↓
お腹を切った割に、こんなに早く回復してくるものなんだなぁと感じている。
開腹していないだけに回復が早いのかな。
「先生、チューブ抜くのは痛いですか?」
外科医
「う~ん、うっ、ってくらいですぐ終わりますよ(⌒∇⌒)」
たいしたことはないだろうと思っていたけれど、笑顔で言われたことが逆にちょっと怖かった。
【ドレーン抜去】
ついに、その時がやってきた。
僕
「先生、抜く時言ってくださいね。」
外科医
「今から抜きまーす。変な感じしますよ」
「30cmくらい入っているからね。はい、終わりです。」
僕
「いてて。思ったより痛くないですね。ただ、思ったより長かったです。」
お腹の中にチューブが30㎝も入っていたかと思うとちょっと気持ち悪かったけれど、それほど痛くはなかった。
バルーンカテーテルを抜く時の方がよっぽど痛い。
術後3日目までをピークとして、日に日にグンと調子が良くなっていく感じがしている。
単純に術後の調子が悪すぎたのかもしれないけれど、今はすごく改善傾向のようだ。
脾臓摘出術は決してラクな手術だったとは言えないけれど、3日耐えたらその後はなんとかなる!
手術を検討している方は、3日頑張ればなんとなかると思っておくと気が楽かもしれない。
6日目に続く